災害時超急性期支援技術グループ

研究代表者 小山 猛

目的

近年,地震,豪雨,台風などの自然災害の激甚化は著しく,災害対策本部を設置する市町村では人手不足や経験不足と相まって円滑な初動対応には様々な問題を抱えています.特に道路に関する情報収集は災害時超急性期(災害発生から3日以内)におけるヒトやモノの搬送に極めて重要ですが,現在は目視による調査を行なっているため1~2週間かかることもあり,「通れる道路」に関する情報収集の迅速化が求められています.そこで,空中,水中,陸上から被災状況とともに「通れる道路」の情報を迅速に把握し,災害救助者,特に初動対応者の安全な救助活動を支援することを目指します.

構成員:6名(2024年7月現在)

社会基盤・環境コース  :小山 猛
社会基盤・環境コース  :大西弘志
社会基盤・環境コース  :杉本悠真
知能・メディア情報コース:萩原義裕
知能・メディア情報コース:堀田克哉
機械科学コース     :三好 扶

研究概要

本グループでは災害時超急性期における救助活動の支援を目的として,特に現場で必要とされている「通れる道路」に対象を絞り,陸水空からの迅速な情報収集に向けた技術の開発やそのための課題の抽出を行ないます.

「空」からは上空から撮影することにより対象地域のスクリーニングを行ないます.災害前後の画像を用いて道路の崩落や土砂崩れによる寸断,河川の氾濫や洪水,橋梁の崩落やずれを判断し,「通れる道路」の情報収集を
目指します.

「水」では水中で撮影することにより流木の衝突により損傷したり洪水により洗堀を生じたりした橋脚の破損状態について点検します.それにより「通れる橋梁」,すなわち「通れる道路」に関する情報収集を目指します.

「陸」では重量物の現場から救助車両までの移動を支援する重量物搬送支援ロボットの開発を目指します.このロボットを用いることで車両の通れない領域,すなわち「通れない道路」を示し,各種センサーを搭載しておくことで瓦礫の状況を調査することを目指します.