多相界面プラズマ反応場研究グループ

研究代表者 高橋 克幸

研究概要

 プラズマは、電気エネルギーのみで瞬時に高密度の高反応性粒子を生成可能であり反応性に富む状態となっています。これを利用することで、気中・液中における有機化合物の分解による環境や農業への応用、薄膜の形成、固体材料表面への官能基修飾による材料応用など、多くの分野での利用が期待されています。しかし、気中もしくは液中で生成されるプラズマと、液相や固相との界面で生じる反応機構は未だ解明されていない点が多くなっています。例えば、プラズマが界面に及ぼす影響には、プラズマ中で生成されたラジカルが拡散、輸送されることによって引き起こす酸化・還元反応、プラズマ中で励起された高温・高エネルギー粒子の突入による局所的な温度上昇、それらの衝突エネルギーによって誘導される化学反応、イオン流入による局所的な電界形成やpH変動などが挙げられます。

 本研究グループでは、電気電子工学、プラズマ工学、有機化学、分析化学、結晶学、固体物理学といった異分野融合による学際的アプローチによって、プラズマと液相、固相との相互反応機構の解明に挑むことを目的としています。 具体的には、プラズマが誘起する気液界面反応の解明や、液相を介した個体へのラジカル導入機構の解明、気相中プラズマと固体表面との相互反応機構の解明を行い、種々の工学技術への開発につなげます。

構成員:5名(2024年7月現在)

准教授・高橋 克幸 (グループ代表者)
准教授・石川 奈緒
准教授・葛原 大軌
助教 ・阿部 貴美
助教 ・大柳 洸一