生体脂質調節研究グループ

研究代表者:芝 陽子

目的

抗がん剤など強い薬剤は標的細胞以外に作用すると強い副作用が起こるため、標的細胞だけに届ける必要があります。薬剤を人工脂質膜で包み標的細胞に送り届けるナノカプセルの研究は薬剤の作用を調節する技術としてとても重要です。近年、エクソソームと言われる小胞が体内の細胞から分泌されることがわかってきました。エクソソームは天然のナノカプセルと言ってよく、本グループではエクソソームの研究を行い、その知識を利用して新たなナノカプセルを開発し、人の健康に貢献します。

構成員:3名(2018年4月現在)

芝 陽子、 芝崎 祐二、 若林 篤光

研究概要

生体膜を構成する脂質は、タンパク質や核酸と並ぶ重要な細胞の構成成分の一つです。近年、体内の細胞はたんぱく質や核酸などをエクソソームと言われる小胞で包み、エクソソームごと分泌して、他の細胞に取り込まれたり情報伝達したりしていることがわかってきました。一方、生体膜を模した人工脂質膜をナノカプセルとして用いて抗がん剤やサプリメントなどを包み、薬剤を必要な細胞に送り届けるdrug deliveryの研究が盛んに行われています。本グループでは天然のナノカプセルと言えるエクソソームの形成機構や脂質の構成、またその作用機構の研究を行い、その知識を利用して、人工脂質を糖鎖修飾したり受容体のようなタンパク質を脂質に挟みこむなど新たなナノカプセルの開発を行います。抗がん剤などに加え、ポリフェノールなど副作用の少ない脂質を利用したサプリメントの開発も行います。研究は分子レベルから個体レベルまで包括的に行います。本グループは岩手大学における脂質関連の教育研究を推進するとともに、医薬品開発を通じて人の健康に貢献します。

リンク

細胞内輸送(芝 陽子)研究室