文化財解析支援技術研究グループ

研究代表者:盧   忻

目的

日本には埴輪や古墳など歴史的に貴重な文化財が多く残されており、文化財が作られた年代や製作技法などを調べることは歴史を正確に知るために重要になります。情報科学技術の目覚ましい進展により、考古学者による目視での定性的な評価だけでなく、情報科学の力を使って定量的に分析すれば、今まで知られていない過去の情報が入手でき、歴史の謎を解けるかも知れません。本研究グループでは、文化財を3次元計測した点群を利用して、文化財の特徴抽出・解析などの手法を開発し、知識や過去の事例から得られる考古学的推定を、客観的な評価により裏付けることを目的としています。また、解析手法の開発などを通じて、異分野の研究者と広く交流することで、融合研究による新たな知見の獲得を推進します。

構成員:3名(2020年7月現在)

盧   忻、今野 晃市、木村 彰男

研究概要

  1. 文化財の形状表面を表す3次元計測点群に対して、幾何学的な解析手法の開発を行います。
  2. 幾何学的な解析手法とAIによる解析手法を融和させ、文化財の少ないデータ数でも類似度解析が可能なハイブリッド手法の開発を行います。
  3. 考古学上のニーズを分析しそのニーズに合わせた考古学支援ソフトCAES(Computer-aided Archaeological Estimation Support)システムを開発し,その中の特筆すべき機能として,計測点群類似度の評価法を実現します。